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小林よしのり
2020.1.1 12:03日々の出来事

AI美空ひばりの限界

昨日の紅白歌合戦で、また美空ひばりをAIで再現する
企画をやっていた。
こんな無駄な時間を作るなら、あいみょんを出せよ。

声質は確かに似せられているし、歌唱の特徴も微妙に
捉えられているが、迫力がないし、全然感動しない。

美空ひばりは場を飲み込む迫力があるし、観客の
感情をコントロールする歌い方を巧みにやっていた。
人の感情はいつも一定ではないし、時代状況によって
変化している。
その空気を敏感に捉えて歌っていたのだ。
AIではいつどこでも同じ歌唱になるから感動しない。

さらに酷いのはCG画像だ。動き出すと人形みたい
だし、表情が優し過ぎる。
美空ひばりは優しい表情もするが、威厳のある表情を
常にベースに持っていた。
あれじゃ、普通に優しいだけのおばちゃんじゃないか。
あれがAIの限界なのだろう。

やはり生身の歌手の歌唱力は圧倒的で、Superflyも
凄かったし、竹内まりやも感動した。
現在、歌唱力の最高峰に立つのはやはりMISIAで、
鳥肌立つほど感動してしまった。
AI合成で生身の歌手のライブに勝てるはずがない。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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